テケテケ2
2009年3月21日 劇場公開
作品情報・あらすじ
2009年公開のホラー映画『テケテケ2』。
前作『テケテケ』の続編として同時上映された作品で、主演は岩田さゆり、共演に仲村みう。現在はどちらも芸能界を離れており、まさに“この時代だからこそ見られる貴重な顔ぶれ”です。
物語は前作の事件から続く形で始まり、テケテケにまつわる新たな都市伝説が描かれます。学級委員の玲子(仲村みう)はある日を境にクラスから仲間外れにされてしまい、イジメの対象となってしまう。そんな中、クラスメイトの一人が上半身と下半身を真っ二つにされてしまう。テケテケの仕業と予想する親友の菜月(岩田さゆり)は玲子がテケテケを利用して復讐しているのではないかと勘繰る。
前作から進化したストーリー構成
本作は『テケテケ』と同時上映された続編で、前作からのつながりが非常にわかりやすく、すんなり物語に入れます。
1でモブだったキャラが2では重要な役割を担うなど、人物配置の変化も見どころ。テケテケに関する新事実が次々と明らかになり、「なぜ狙われるのか?」という前作の謎にも答えが提示されます。
もっとも、その設定には若干の矛盾もあり、都市伝説ものらしい“あやふやさ”が逆に味になっています。
復讐の快感と恐怖
本作の軸は「いじめへの復讐」としてテケテケを利用すると言う事。
いじめっ子がテケテケに追われる場面はスカッとする一方で、次第に自身が復讐心に飲み込まれていく姿が描かれます。
“復讐はいつしか自分を蝕む”という王道テーマを、ホラーを通じてうまく表現しています。
最初は共感できる行動が、途中から恐怖へと変わっていく。この構成は短編ホラーとして非常に秀逸で、観終わった後に不思議な余韻を残します。
B級なのに完成度が高い
上映時間は約70分と短く、テンポの良さも魅力。
1と2同時上映された映画と言えば『制服サバイガール1・2』を思い出しますが、『制服サバイガール1・2』よりも脚本も映像も上質で、限られた予算の中でしっかりストーリーを描こうとする姿勢が光ります。
岩田さゆり演じる菜月の素朴な可愛さと復讐を止めようとする正義感、中村みう演じる玲子の精神の不安定さも印象的で、B級の枠にはしっかりと収まっているキャラクター像も是非見て頂きたいです。
まとめ
短編ながら、テンポ・演出・テーマがしっかり噛み合った良作で、
「リング」「呪怨」「着信アリ」などの大作ホラーに比べても、シンプルな作りゆえの“怖さ”があるのも魅力です。
前作『テケテケ』とセットで観ると、都市伝説のループ構造や因果関係がより明確になり、より深く楽しめる構成になっています。前作とのつながりも明確で、ホラー好きならセット鑑賞がオススメ。
短時間でサクッと楽しめる“平成ホラーの良心”です。
私的関連作品
●「近畿地方のある場所について」(2025年)
テケテケの監督、白石晃士監督の作品。
●「口裂け女」(2006年)
都市伝説系の映画の一つ。
●「ルール」(2000年)
都市伝説を題材にしたアメリカ映画。
※同時上映なので「テケテケ」の時と変わらずで・・・
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