シャッターアイランド
2010年4月9日 劇場公開
あらすじ
1954年。アメリカ・ボストン沖にある孤島「シャッターアイランド」。
そこには重犯罪者を収容する精神病院があり、ある日、女性患者が忽然と姿を消す。
連邦保安官のテディ(レオナルド・ディカプリオ)と相棒チャック(マーク・ラファロ)は、事件の調査のために島へ渡る。
しかし、捜査が進むにつれ、病院関係者の不自然な態度、閉ざされた島の異様な空気、そしてテディ自身の過去の幻影が彼を苦しめていく。
やがて彼は、自分が追っている「真実」そのものが揺らぎ始めていることに気づく―。
感想
ただの捜査ミステリーかと思いきや、物語が進むほどに“現実と幻”の境界が曖昧になっていきます。最初は事件を追うスリラーとして進行するが、テディの精神状態が徐々に不安定になり、観る者も一緒に混乱していく構成が秀逸。
観客が信じてきたものが、少しずつ崩れていく感覚にゾクッとしました。
そして迎える真相――。
それまでのすべての出来事が一本の線で繋がる瞬間は、まさに圧巻されます。何が本当で、何が作り物だったのか全てが判明。
ラストの「一言」は多くを語らずとも全てを物語っており、私自身も意味を理解した瞬間に胸が締めつけられました。
この作品は“2回目”が本番。
一度観ただけでは見落としていた伏線や、人物の言動の裏の意味に気づけるようになり、まるで違う映画に見えてくるのが魅力です。
スコセッシ監督ならではの緻密な演出と映像の重厚感も見事。
孤島の陰鬱な空気、重苦しい音楽、そしてレオナルド・ディカプリオの迫真の演技が、心をかき乱します。
「どんでん返し映画」というジャンルの中でも、“衝撃だけでは終わらない深み”を持った作品だと感じました。
観終わったあとも長く余韻が残る、心理スリラーの傑作です。
総括
観るたびに新しい発見がある映画だと感じました。
難解だけど、全てが繋がった瞬間の快感は格別。
終盤のたった一言が、テディという人物を象徴しており、観る者に“真実とは何か”を問いかけます。
静かで重く、でも忘れられない作品で2回目見たくなること間違いなしです。
私的関連作品
●「ディパーテッド」(2006年)
スコセッシ監督×ディカプリオの作品。
●「シックス・センス」(1999年)
どんでん返しと言ったらこの映画。
●「メメント」(2000年)
謎が繋がり、もう2回目観たくなる映画。
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