リバー、流れないでよ
2023年6月23日劇場公開
あらすじ
京都・貴船にある老舗旅館「ふじや」。
その穏やかな時間は、ある瞬間から“2分間”で強制的に巻き戻されるようになる。
何度も同じ2分を繰り返す中で、旅館の従業員や客たちは少しずつ異変に気づき、この不可解な現象にどう向き合うべきかを模索し始める。
圧倒的テンポとスピード感
元々上映時間が短い作品ではあるが、それ以上に体感時間がとにかく早いです。2分経つと強制的に元の場所へ戻されるため、登場人物たちは常に全力疾走。観ているこちらも、そのスピード感に否応なく巻き込まれていきます。
最初は混乱していた旅館の従業員や客たちが、ループを繰り返すうちに「いかに2分間を効率よく使うか」へと意識を切り替えていく様子が実にコミカルで楽しいです。
和の風情×SF設定の妙
舞台となる旅館「ふじや」の風情ある佇まいが、SF的なタイムループ設定と不思議なほど相性がいいです。
雪に包まれた貴船の静謐な空気感が、ドタバタとした展開の良いアクセントになっており、コメディでありながら映像美もしっかりと楽しめる作品になっています。
緻密すぎる“ワンカット風”演出
本作の凄さを語る上で欠かせないのが、ループごとに展開される「2分間の長回し」に近いワンカット風演出も一つかなと思います。
タイミング、動線、台詞、すべてが計算され尽くしており、役者同士の息が合っていなければ成立しない演出であることがよく分かります。
大きな事件が起こるわけではないのに、なぜか目が離せないのは、この緻密さがあるからだと思います。
総評
「2分」という極端に短い時間の中に、人間の可笑しさや愛おしさがぎゅっと詰め込まれた作品。
もしこれから観るのであれば、深く考え込まず、そのテンポと流れに身を任せるのが一番の楽しみ方だと思います。軽快で、実験的で、それでいてちゃんと心に残り、タイムループ映画の中でも、かなり完成度の高い一本だと思いました。
そして現在視聴中でもある「アナザヘヴン~eclipse~」でヒロインポジションの本上まなみも旅館の女将と言う立ち位置で出演していて、最近はあまり見ない女優さんなので嬉しくなりました。
私的関連作品(タイムループ系)
●「ハッピー・デス・デイ」(2017年)
ホラーコメディだが、同じ日に殺され繰り返す主人公。どう攻略するか?を堪能できる
●「ペナルティループ」(2024年)
恋人の復讐の為に何度も同じ日を繰り返す。後半は対象者と不思議な友情が芽生える展開に・・・
●「MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない」(2023年)
タイムループ作品で、こちらは1週間のタイムループを題材にしている
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