アンブレイカブル
2001年2月10日 日本公開
「シックス・センス」タッグ再び
『アンブレイカブル』は、M・ナイト・シャマラン監督とブルース・ウィリスが再び組んだ作品です。
前作『シックス・センス』の大ヒットを受け、多くの観客が当時は「また衝撃のどんでん返しを!」と期待していたのではないでしょうか。本作はその期待に真正面から応えるタイプの映画ではなく、むしろ静かで内省的な作品に仕上がっています。のちに『スプリット』『ミスター・ガラス』と続く三部作の第一作であり、ここから始まる“異能の存在”の物語として重要な位置を占めています。
ダークな雰囲気で描かれる「ヒーロー映画」
一見するとサスペンス映画のようですが、その本質は「ヒーローの起源譚」と言えます。
派手なアクションや勧善懲悪の盛り上がりはほとんどなく、全体的に淡々としていて暗いトーン。いわゆる“アメコミ映画”的な爽快感を期待して観ると物足りなく感じるかもしれません。しかし、普通の中年男性が“自分は壊れない存在”であると気づいていく過程は、ヒーロー映画の原点を見せてくれるかのような奥深さがあります。
観客を裏切る「どんでん返し」の扱い
『シックス・センス』で鮮烈な印象を残したシャマラン監督のトリックやどんでん返しを期待すると、肩透かしを食らうかもしれません。
本作には確かに“仕掛け”はあるものの、それは大逆転というより「静かに心に落ちる結末」です。
監督を“どんでん返し専門”と捉えると違和感がありますが、一人の映画作家としての視点で鑑賞すると、本作の持つ重厚なテーマ性や余韻の深さに気づけると思います。
ブルース・ウィリスの存在感
ブルース・ウィリス演じるデヴィッドは、どこにでもいる中年の警備員として登場します。『ダイ・ハード』シリーズで見せたタフでアクション全開の姿とは真逆で、物静かで冴えない、家庭問題に悩む男として描かれるのが新鮮です。その姿が次第に“壊れない男”として覚醒していく過程は、派手ではないものの圧倒的な説得力を持ち、彼の演技の幅広さを感じさせてくれます。
彼が本作で見せた静かなカリスマ性は、後の三部作を通してさらに深みを増していきそうな気がします。
まとめ ― “静かな衝撃”の一作
『アンブレイカブル』は、『シックス・センス』ほどの大衝撃はないものの、ヒーロー映画の枠を超えた深みを持つ一作です。サスペンスのようでいて、実は“人間の可能性と異能の存在”を探る物語。観る人によって評価は分かれるかもしれませんが、三部作の起点として、そしてブルース・ウィリスの新たな一面を見せてくれる作品として強く印象に残る映画です。
シャマラン監督といえば、作品に必ず自ら出演することでも有名です。本作でもさりげなく登場しており、ファンなら「どこに出ているのか」を探すのも一つの楽しみになると思います。
私的関連作品
1. 「ウォッチメン」(2009年)
・静かなヒーロー作品だったような気がします・・・
2. 「サイン」(2001年)
・シャマラン監督、超常現象を現実視点から描いた作品。
3. 「スプリット」(2015年)
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