テケテケ
2009年3月21日 劇場公開
あらすじ
深夜の通学路。
誰もいないはずの道に、何かが這うような音が響く——。
「テケ…テケ…」という不気味な音とともに現れるのは、
上半身だけで這いずり回る“女の怨霊”。
女子高生の可奈(大島優子)は、同級生が惨殺される怪事件に巻き込まれていく。
噂によると、それは“テケテケ”という都市伝説の仕業だという。その呪いは彼女自身にも迫りくる姉の理恵(山崎真実)とともに真相を探る可奈だったが・・・
果たして、テケテケとは何者なのか?
そしてこの怪異を止める術はあるのか?
都市伝説ホラーらしいB級感が魅力
本作は都市伝説ブームの流れを受けて制作されたホラー映画で、
「口裂け女」や「トイレの花子さん」と同じく、
“日本発の身近な恐怖”を題材にしているのが特徴です。
70分という短尺の中に、恐怖演出・青春ドラマ・怪談要素がコンパクトに詰め込まれており、テンポ良くサクッと観られるのが魅力。
正直、突拍子もない展開もありますが、
その“どこかチープで勢い任せな感じ”こそがB級ホラーの醍醐味でもあります。
意外に怖い…テケテケのビジュアル
タイトルだけ聞くと少し笑ってしまいそうな「テケテケ」ですが、
実際に登場するクリーチャーの完成度は意外と高く、
登場シーンでは思わず身構えてしまうほど。
上半身だけで這ってくる姿は想像以上にグロテスクで、その“生理的な気持ち悪さ”が恐怖に直結しています。
「リング」の貞子がじわじわと近づく恐怖だとしたら、テケテケは“物理的に追いかけてくる恐怖”。あんなものに夜道で遭遇したら、逃げ切れる気がしません。
青春パートの混在がB級らしさを演出
物語の途中では、主人公・可奈がサッカー部の男子生徒と気があるのでは?と思うような描写もあり、ホラーと青春の要素が同居しています。
正直、テケテケとの直接的な関係は薄く、ホラー的緊張感を一瞬緩めてしまう場面もありますが、それが逆に「どこか勿体ない」「でも嫌いになれない」B級映画らしい味わいになっています。
キャラクターの魅力
大島優子演じる可奈は、まだ初々しさの残る演技で、
怖がりながらも勇気を出して立ち向かう姿が印象的でした。
対して、姉の理恵(山崎真実)は強気で口の悪いキャラ。
序盤は少し苦手に感じる人も多いかもしれませんが、
終盤で彼女に訪れる“スッキリする展開”が見どころのひとつです。
総括
『テケテケ』は、
都市伝説という日本特有の題材をB級テイストで描ききったホラー映画。
ストーリーの粗さは目立つものの、恐怖演出とテンポの良さで最後まで飽きずに観られます。
特筆すべきは“テケテケの造形と動きの完成度”。
この一点だけでもホラー好きには十分おすすめできるポイントです。
70分という短さも、気軽に楽しむにはちょうど良い長さ。
夜に一人で観ると、
ふと後ろから“テケ…テケ…”と音が聞こえてきそうになるかもしれません——。
なんて・・・すみません。
続編「テケテケ2」もしっかりとあるようなのでこちらも拝見していこうと思います。
私的関連作品
●「近畿地方のある場所について」(2025年)
テケテケの監督、白石晃士監督の作品。
●「口裂け女」(2006年)
都市伝説系の映画の一つ。
●「ルール」(2000年)
都市伝説を題材にしたアメリカ映画。
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